2015年12月25日

廃プラスチック百景その80 ついに80回目(推定)だよ。今回は私が愛する加工食品絡みで。

調味料が付着した使用済みのプラスチック梱包材.JPG
こんなに調味料で汚れたプラスチックフィルム梱包材が再生利用できるそうだ。マジか?!

このコラムもだらだらと続けているんで、正確には何回目かわからなくなっちゃったよ。
私の記録が確かならば、今回で80回目だろう。よくここまで続いたなあと。

今回は、食品加工で発生する調味料が付着した使用済みのプラスチックフィルム梱包材だ。
こんなに調味料が付いて、こんがらがっているものは、通常、焼却処理される。
これを洗浄・粉砕して、再生利用(マテリアルリサイクル)や油化(ケミカルリサイクルのひとつ)ができるレベルになるのだそうだ。

なぜ、ここまでやるのか。やれるのか。
ひとつは、洗浄・粉砕の技術が発達したこと。
ひとつは、うまくやれば処理費削減になること。
ひとつは、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルをすることで、CO2排出削減につながること。

この洗浄までを廃棄物処理業者さんなどに委託すると処理費は割増になる。そこで、食品加工工場などでは、自社で洗浄するというのが肝になるのだ。
よくよく考えれば、食品加工工場にはお湯はあるわ、排水処理設備はあるわと、洗浄に必要なインフラはすでにある。
あとは、設備投資や運転管理のお金次第だ。

プラスチックも値段が安くなったので、果たしてここまでやってもとがとれるかどうかという課題はあるが、そこには食品加工会社さんにも考えがある。
「適正で安定したリサイクル、費用的にも一定水準が見通せる処理を行えることの方がメリットがある。」
こういう会社もあるんだよなあ。
私もチェーン店はよく利用するので、そういう会社さんはひいき目に見えてくる。
「また、あそこで食べよっと。」

それにしても、ここのところの残業・休日出勤の憂さ晴らし(真夜中の飲酒。決して深酒はしておりません)、お呼ばれした忘年会などの影響ですっかり恰幅がよくなり、顔もむくんできた。抜け毛は減ったけど、白髪が増えた。
「君、老けたねえ。」
歳相応なんだが、何だか悲しい。
トヨエツと奈々ちゃんが出てた映画を観た。50歳台半ばの男と20歳台の女性が結ばれるなんて、絵空事だよなあ。
トヨエツに髪のボリュームは及びもしないが、せめて身体だけはスリムになろうと誓った。
外食チェーンの大盛りはご法度だな。フッ。(失笑)

※毎度おなじみ、専門・ビジネス向けの公開webサイト「プラスチックのリサイクル」 http://www.plastic-recycle.jpですが、先日、2015年を振り返る年末スペシャル版を更新しました。リサイクル原料・成形品のカーボンフットプリント登録の取り組み、RPF(紙くずや廃プラスチックでつくる固形燃料)の業者さんの動向などを紹介してます。年末でご多忙かと思いますが、お手隙のお時間がありましたら是非ご覧下さい。

posted by プラスチックリサイクル大好き野郎 at 13:56| Comment(0) | コラム | 更新情報をチェックする

PETボトルはそのままPETボトルになっている訳ではない。そこには汗と涙の物語が…

再生ボトル・シートが主流になる日.JPG
何の写真かわからないだろうが、再生PET原料は様々な用途に使われつつある

撮影の腕が悪いので、おそらく何の写真かわからないだろう。
ただ、あくまでイメージ写真なのでこれでよい。
題して、「世界中で使用済みPETボトルが新しいPETボトル、シート成形品、コピー機の筐体など新たな用途に使われるようになった」だ。

昨年9月から容器包装リサイクル法見直しの2つの審議会の合同会合が中断したまま。
内閣府の規制改革会議でも、この状態を「閣議決定に違反した状態」と指摘しているんだけど。色々と事情があるのだろう。個人的に探ったり、勘ぐったりしたくなるが。そこは大人として対応したい。(もうすでに高齢者の域に入っているんで。)

会合が中断した理由はプラスチック製容器包装の再商品化(リサイクル)のあり方などだと業界関係者は言ってる。
ただ、課題があるのは、プラスチック製容器包装(家庭用のプラスチック製フィルム・ラベル・コンテナなど)だけではない。
使用済みPETボトルもすごーく難しいのだ。

もはやPET樹脂は輸入の方が多く、その価格は国際市況の影響を多大に受ける。リサイクルが無関係なはずがない。
「新品の樹脂原料の価格がこれだけ下がっているのに、なぜリサイクル原料の価格がこんなにするんだ!」
リサイクルPET原料のユーザー企業がこう考えるのも無理はなかろう。
今、プラスチックの価格は安くなってるんで。

「またPETボトルにすればいいじゃん。」
その通りなんです。これを“ボトル to ボトル”と言います。
ただ、簡単じゃあないんだよ。
ただでさえ、使用済みボトルに他のごみが混ざってたり、飲料の微粒子の一部がボトル表面に付着・吸着している上に、それ以外の汚れの微粒子がボトル表層にまで収着しているんで。

最も極端な例が、自動販売機横に設置している飲料容器回収ボックスに廃棄された混合飲料容器だ。
街中にごみ箱が少なくなったため、自動販売機横の回収ボックスやコンビニの外付け分別箱などは、もはや『街のごみ箱』と化している。
(皆さん、家庭のごみなどは持ち帰って廃棄しましょう。まあ、個人的には街中のごみ箱がもっとあってもよいと思うけど。自販機で買った飲み物を自販機横で飲み、コンビニで買ったおにぎりをコンビニ前で食べるなどというのはレアケースだろう。)

ところが、驚くべきことに、このような自販機横の回収ボックスに廃棄された混合飲料容器中のPETボトルが、何と新しいボトルの原料として利用できるようになりつつある。
びっくりぽんや!(「あさが来た」風ですな。)
リサイクル業者さんでは、いかにごみや汚れを取り除くかに日夜没頭したそうだ。
「リサイクルするっていったら、リサイクルするんだ。やってやろうじゃねえか!」(「下町ロケット」風ですな。)

この動き、徐々に世界にも広がりつつあるんだそうです。
当たり前に見えることが、実は難しい。とくと心得ました。



posted by プラスチックリサイクル大好き野郎 at 13:24| Comment(0) | くらし | 更新情報をチェックする

2015年12月11日

廃プラスチック百景その79 今回はプラスチックスクラップでつくったアロイ

再生PC/ABSペレット.JPG
再生PET/PC原料です。複数のプラスチックを混ぜて互いの良い物性を足したもので、プラスチックの業界では「アロイ」といいます。金属で言えば、「合金」ですな。

単一のプラスチックではない物性を出すために、複数のプラスチックを混合して原料にしたものをプラスチックアロイという。「古くからある技術」だが、「新しい技術」でもある。

どういうことか。
「アロイ」というと特別なもののように聞こえるが、要は、金属で言うところの「合金」のこと。
懐かしいよなあ。
「マジンガーZは超合金Zでつくられている。ちょっとやそっとでは壊れない!」
合金でできているという、ずしりとしたマジンガーZのおもちゃ。
欲しかったなあ。うちの家では買ってくれなかったけど…。(遠い目)

とまあ、これをプラスチックで行っているものだと考えればいい。
ただし、プラスチックと言っても、互いに溶けあわない相性が悪いものがある。その典型が、ポリエチレンとポリプリピレンだ。この2つのプラスチック、家庭の容器包装などに大量に使われている。
相性が悪い(業界では「相溶性が小さい」と言います)複数のプラスチックを混合して溶かして使うには、相溶化剤という薬剤を使う。
これがうまくいくと、単一のプラスチックでは出せない物性を持ったプラスチック原料ができる。

この相溶化。リサイクルの世界でも昔から行われてきた。
要はこういうことだ。
「複数のプラスチックスクラップを原料にして、新品原料でつくるよりも安くて高機能の再生プラスチック原料をつくる。」
リサイクル業界の中には、「再生アロイというものは昔からあるもので、むしろ時代遅れ」という方もいる。
そういう意見もあるだろう。
単一のプラスチックをベースに様々な物性向上剤を加えて高機能のプラスチック原料をつくるコンパウンド技術が発展したからだ。

ただし、米国のEPEAT(電子電気機器に係る規格)のように、「使用済みの再生プラスチック原料を使うこと」などがメーカーの規格で定められている場合、単一のプラスチックスクラップがなかなか多く集まらず、その製品の仕様に対応できないケースが多々ある。
このような場合、単一の新品プラスチック原料と同等の物性を持つ、再生プラスチックアロイ原料で対応できることがある。しかも安く。
写真の再生PET/PC(ポリカーボネート)アロイ原料などは、その典型だ。
「古くて新しい技術」というのはそういうことだ。
ちなみに、再生PET/PC原料は、一部の複合機の筐体などに使われている。

プラスチックリサイクルの世界は奥深い。
まだまだ勉強が足りないなあと。年末進行でもはや絶望的に多忙な中、ふと思った。
今年もクリスマスも忘年会も新年会も関係ないな。ふっ。(失笑)

※大変久しぶりのPRですが、専門・業界向けの公開webサイト「プラスチックのリサイクル」 http://www.plastic-recycle.jpを更新しました。今回は、パナソニックさんの使用済み家電混合プラスチック選別・再利用の取り組みや、再生アロイ原料などを手掛けるエーペックスジャパンさんなどの取り組みを紹介しています。年末でご多忙のことと思いますが、お手隙のお時間がございましたら、是非ご覧下さい。
posted by プラスチックリサイクル大好き野郎 at 13:23| Comment(0) | コラム | 更新情報をチェックする

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